SESと自社開発、30代・子持ち・未経験が選ぶならどっちか正直に言う
SESと自社開発、どっちに行くべきか——未経験でIT転職を考えている30代が必ず迷う問いだ。
私も迷った。子どもが2人いて、生活費は下げられない。スキルも上げたい。でも残業は増やせない。そういう状況でどちらを選ぶか、正直に書く。
結論:30代・子持ち・未経験ならSESから入るのが現実的

結論から言う。30代・未経験・子持ちが最初に目指すなら、SESの方が現実的な選択肢だ。理由は「採用ハードルの低さ」と「収入の安定性」の2点に尽きる。
自社開発は魅力的だが、未経験でいきなり自社開発に入れる企業は少ない。入れたとしても即戦力を求められる場面が多く、家族を養いながらキャッチアップするのはきつい。SESは案件を通じて経験を積み、自社開発へのステップとして使える。
SESと自社開発、何がどう違うのか

SES(システムエンジニアリングサービス)とは、エンジニアを客先企業に派遣して常駐させる働き方だ。自分が所属する会社(SES企業)と、実際に働く現場(客先)が異なる。
自社開発とは、所属する会社が自分たちのサービスやプロダクトを自ら開発・運営する働き方だ。エンジニアとして同じ職場・同じプロダクトに長期的に関わる。
| SES | 自社開発 | |
|---|---|---|
| 採用ハードル | 低め(未経験OK多数) | 高め(経験者優遇) |
| 年収相場(未経験) | 300〜400万円 | 350〜450万円 |
| 案件の多様性 | 高い(現場が変わる) | 低い(1プロダクト) |
| 技術スタック | 現場によって異なる | 固定されやすい |
| 残業 | 現場次第 | 企業次第 |
| キャリアの自由度 | 高い | 低め(社内が中心) |
給与体系の違い
SESは「客先に常駐して稼働した時間分の報酬」が会社に入り、そこから給与が払われる。自社開発は会社の売上から直接給与が出る。
未経験の最初の年収はSESも自社開発もほぼ変わらない(300〜360万円程度)。ただし、自社開発の方が昇給スピードが速い傾向がある。
スキルアップ環境の違い
SESは現場によって使う技術がバラバラだ。レガシーシステムの保守だけを延々やる現場もあれば、最新技術を積極的に使う現場もある。「現場ガチャ」と呼ばれる所以だ。
自社開発はひとつのプロダクトを深く掘り下げる。技術スタックが統一されているため、特定の分野で専門性が上がりやすい。
未経験の段階では「幅広い現場を経験できるSES」も悪くない。何が向いているかわからないうちに、特定の技術に縛られなくて済む。
SESのリアル——30代子持ちから見たメリット・デメリット
SESのメリット

まず採用のしやすさ。SES企業は常に人材を求めており、未経験歓迎の求人が多い。エージェント経由で応募すれば、面接のハードルも下がる。
次に案件の多様性。SESは現場が変わるたびに新しい技術・業界・チームに触れられる。短期間でITの「幅」を広げるには効率が良い。
また、収入は案件単価に連動することが多く、スキルが上がれば年収も上げやすい。30代で入って2〜3年経験を積んだ後、自社開発に転職するルートが現実的だ。
SESのデメリット

現場ガチャがある。良い現場に当たれば成長できるが、ブラックな現場に入ると消耗する。エージェント選びと企業選びが重要になる。
帰属意識が生まれにくい。自社と現場が別なので「どこの会社で働いているか」がわかりにくくなる。長く同じ現場にいるほど「実質的な所属先」が曖昧になる。
自社開発へのタイミング——SES経験後が現実的な理由
自社開発に未経験から入ることが完全に無理とは言わない。ただ、採用されるのはポテンシャルが高く、ポートフォリオがあり、自社サービスに深い興味を持つ人に限られることが多い。
SESで1〜2年経験を積んだ後に自社開発を目指すルートが、30代子持ちには最も安定している。「まず入れる会社に入って、次のキャリアを設計する」というシンプルな考え方が長期的に見ると合理的だ。
私が相談したIT転職エージェントにも「最初はSESで経験を積んで、自社開発に行くルートが30代未経験には多い」と言われた。実際にそのルートで転職した人は周りに多い。
SES2〜3年後に転職活動を始めるのが現実的
私の周囲でうまくいっているパターンを見ると、SESで2〜3年経験を積んでから自社開発企業に転職するルートが多い。
- 1〜2年目:SESで実務経験を積む(Gitの使い方、チーム開発の流れ、基本的なコーディングなど)
- 2〜3年目:ポートフォリオを作りながら転職活動を並行開始
- 3年目以降:「実務3年」というラベルで自社開発求人に応募できるようになる
SESを「ゴール」ではなく「スプリングボード(踏み台)」として使う発想が大事だ。最初から自社開発にこだわると選択肢が極端に狭まる。
転職タイミングを見極める3つのサイン
以下の条件が揃ったら、自社開発への転職を考え始めるサインだ。
- GitHubで自分のコードを公開できる(ポートフォリオがある)
- 「何の技術が得意か」を1〜2個答えられる
- 現在の現場で新しい学びが少なくなってきた
逆に「まだ何もできない」状態で自社開発に応募しても書類で落ちる。焦らず、まず実力をつけることが先だ。
SESか自社開発か、自分に合う方を選ぶための3つの質問
以下の3つを自分に問いかけてみてほしい。
- ①今すぐ確実にIT業界に入りたいか?→ YES なら SES が現実的
- ②1つのプロダクトに長く関わりたいか?→ YES なら自社開発
- ③年収より安定と経験を優先できるか?→ YES なら SES でキャリアを積む
30代・子持ちで生活費がかかる状況なら、「確実に内定を取ること」が最優先だ。内定が取れない選択肢を追いかけ続けることが一番もったいない。
よくある疑問:SES・自社開発どっちか迷う人へ
Q. 未経験でも自社開発に直接入れる?
入れないことはないが、求人数が少なく競争が激しい。「未経験可・自社開発」の求人はSESの1/10以下しかない。最初からこだわりすぎると内定が出ないまま時間を浪費する。
Q. SESはやめた方がいいとネットで見たが?
「SES=ブラック」というイメージは一部の悪質な会社のせいだ。きちんとした会社のSESであれば、未経験が技術を身につける場としては悪くない。エージェントに「教育体制のある会社を紹介してほしい」と伝えることで、質の高い現場に入れる可能性が上がる。
Q. 子どもがいて残業が心配。SESと自社開発どちらが楽?
これは会社・現場次第だが、傾向として自社開発の方が残業が少ないケースが多い。SESは客先の都合に左右されることがある。面接時に「残業時間の平均」「テレワークの可否」を必ず確認すること。家庭持ちは特にここを妥協しない方がいい。
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まとめ:迷ったらまずエージェントに相談を
→ IT転職でブラック企業を避ける方法【未経験30代が実践した5つの確認】

SESと自社開発のどちらが正解かは、個人の状況によって違う。ただ、30代・未経験・子持ちという条件であれば、SESから入るのが現実的な第一歩だと私は思っている。
迷ったときは、IT転職に強いエージェントに相談してみてほしい。「自分の状況でどちらが向いているか」をプロの視点で教えてくれる。登録は無料で、話を聞くだけでもOKだ。
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