IT転職に資格はいるのか。未経験30代が正直に答える
結論から言うと「IT転職 資格 いらない」派の意見にも一理ある。ただし、取るなら優先度の高い資格とそうでないものがある。35歳・未経験でIT転職した筆者が、資格なしで内定した体験を正直に書く。
「未経験でIT転職するなら、まず資格を取った方がいい」
転職を考え始めたころ、そういう記事をたくさん読みました。ITパスポート、基本情報技術者試験。「これを取ってから動け」という論調が多かった。
でも私は、資格を1つも取らずに転職しました。
結果として、内定をもらえた。今もITの仕事をしている。だから正直に書きます。「資格、いるのか問題」について。
結論。資格なしで転職できた、私の話
私のスペックについては別の記事にも書きましたが、改めて。転職したのは34歳。前職は設備管理で、ITとは無縁の仕事でした。プログラミングの経験もなし。資格もなし。パソコンは人並みに使える程度。
(参考:IPA 情報処理技術者試験 試験区分一覧)
| 資格名 | 難易度 | IT転職への効果 | 勉強時間の目安 |
|---|---|---|---|
| ITパスポート | ★☆☆☆☆ | △(あると少し有利) | 50〜100時間 |
| 基本情報技術者 | ★★★☆☆ | ○(未経験でも評価される) | 150〜250時間 |
| LinuC Level1 | ★★☆☆☆ | ○(インフラ系で効果大) | 80〜120時間 |
| AWS CLF | ★★☆☆☆ | ○(クラウド職種で有効) | 60〜100時間 |
| 応用情報技術者 | ★★★★☆ | ◎(上位職種で評価高) | 300〜500時間 |
そんな状態で、ITの社内SEポジションに転職できました。
転職活動の期間は約3ヶ月。応募したのは10社弱。最終的に2社から内定をもらいました。その間、資格の勉強は一切していません。
「なぜ勉強しなかったのか」と聞かれると、答えは単純で、「間に合わなかった」からです。転職を決意してから動き出すまでのスピードを重視した結果、資格勉強に時間を使えなかった。
でも今振り返ると、それが正解だったかもしれないと思っています。
面接で「資格を持っていますか?」と聞かれたか

正直に言います。面接で「IT資格はありますか?」と直接聞かれたことは、1度もありませんでした。
聞かれたのは、こういうことでした。「なぜIT業界に転職しようと思ったのか」「前職でどんなことに課題を感じていたか」「入社後にどんな仕事をしたいか」
つまり、「なぜ来たのか」「何ができるのか」「何をしたいのか」。これが聞かれる中心でした。資格の有無より、動機と意欲と方向性を見られていた印象です。
もちろん、これは私が受けた会社・ポジションの話です。開発エンジニア職や、より専門性が求められるポジションでは、話が変わると感じている。ただ、社内SE・ITサポート・ヘルプデスクのような「ITを使う仕事」の入口では、資格よりも人柄と意欲の方が先に見られる印象でした。
「いらない」とは言い切れない。正確に答えると

ここが正直なところです。「資格はいらない」とは言い切れません。正確に言うと、「転職の目的によって、必要かどうかが変わる」です。
例えば、インフラエンジニアを目指すなら、CCNAやLinuCは実際に評価される場面が多い。開発エンジニアなら、資格よりもポートフォリオ(実際に作ったもの)の方が圧倒的に重要。社内SEや運用系なら、資格よりも前職のコミュニケーション能力や課題解決の経験が見られる。
「IT転職に資格はいるか」という問いへの正直な答えは、「何のIT職を目指すかによる」です。これを先に決めないと、資格を取っても方向がズレる可能性がある。
私が資格を取らずに済んだのは、「社内SE」という方向性を早めに絞ったからだと思っています。方向性が決まっていたから、資格よりも志望動機と面接準備に時間を使えた。
資格より先にやるべきことがあった

転職を決意したとき、私が最初にやったのは資格の勉強ではなく、転職エージェントへの登録でした。
エージェントと話す中で、「あなたのスペックなら、この方向性が現実的です」という話をもらった。それが社内SE・ITサポートという方向性でした。方向性が決まったら、やるべきことが絞れた。志望動機の言語化、前職のスキルをITにどう結びつけるか、面接でよく聞かれることへの準備。これに集中しました。
資格の勉強をするより先に、「自分にとってのIT転職の目的地はどこか」を決める方が重要だったと思っています。目的地が決まれば、資格が必要かどうかも自然と見えてくる。
子持ちで、時間が限られているなら特にそうです。勉強に使える時間は少ない。だからこそ、何に時間を使うかの優先順位が大事になる。
未経験30代に特におすすめの資格と勉強期間の目安
「資格を取るなら何がいい?」と聞かれたら、私は迷わずCCNAと答える。インフラ系のIT転職では、CCNAが最もコスパの良い資格だからだ。
CCNA(ネットワーク資格):難易度★★★☆☆。勉強期間の目安は1日30分で約3〜4ヶ月。未経験インフラ転職の定番。資格があると面接で「ネットワークの基礎はわかります」と言える裏付けになる。
LPIC Level1(Linux資格):難易度★★★☆☆。勉強期間の目安は1〜2ヶ月。CCNAと組み合わせると評価がさらに上がる。サーバー系の求人にも対応できるようになる。
AWS SAA(クラウド資格):難易度★★★★☆。CCNAの後に目指すと良い。クラウドエンジニアを目指すなら必須に近い。ただし未経験の最初の1枚目としては難しめなので、CCNAを先に取るのをすすめる。
注意:資格の勉強は「目的」ではなく「手段」だ。資格を取ることに満足して転職活動を後回しにする人がいる。3ヶ月勉強したら並行して転職エージェントに登録するタイミングだと思ってほしい。
それでも資格を取るなら、この1択
「それでも何か取っておきたい」という人には、ITパスポートをすすめます。理由は1つで、コストパフォーマンスが高いから。
勉強時間の目安は100時間前後。土日と平日の隙間時間を使えば、2〜3ヶ月で取れる難易度です。IT用語の基礎が身につくので、転職後の業務にも役立つ。面接で「勉強しています」という姿勢を見せることもできる。
基本情報技術者試験はその上位資格ですが、未経験からだと勉強時間が200時間以上かかることもあり、転職活動と並行するのは現実的に難しい場面もあります。「まず転職する、勉強は入社後でもできる」という判断も、間違いではないと思っています。私はそうしました。
結局のところ、資格は手段であって目的ではありません。IT転職に「合格点」はなくて、採用担当者に「この人と働きたい」と思わせることが目的です。その目的に向かって、資格が有効なら取ればいい。有効でないなら、別のことに時間を使う。そういう判断が、30代の転職活動には必要だと思っています。

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30代・未経験・子持ちのIT転職完全ガイド【実際に成功した体験談まとめ】
まとめ:資格より、方向性を先に決めることが大事だった
私の経験からの答えをまとめます。
資格なしでIT転職はできました。面接で資格を直接聞かれることは、私の場合ありませんでした。ただし「いらない」とは言い切れなくて、目指す職種によって変わります。
資格より先に大事なのは、「どのIT職を目指すか」の方向性を決めること。方向性が決まれば、資格が必要かどうかも自然と見えてきます。転職エージェントに相談すると、自分のスペックに合った現実的な方向性を教えてもらえます。私はそれで道が開けました。
時間が限られている30代・子持ちの方ほど、資格の勉強を始める前に「方向性の確認」を先にやることをすすめたい。
資格なしでも転職できる可能性を確認する方法
「資格がないと転職できないのでは」と不安に思っているなら、まずエージェントに現状を話してみてほしい。職種・経験・年齢を伝えれば「資格なしで応募できる求人があるか」を教えてもらえる。資格取得に半年かけるより、先に相談した方が転職が早まることは多い。
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