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転職したいと言ったら妻に反対された。それでも転職できた理由

1midorimasuku@gmail.com

あの夜、妻は泣いた後、しばらく何も言いませんでした。

数日間、家の中の空気が変わったというか。ご飯は普通に食べるし、子供の話もする。でも転職の話は、なかったことのようになっていた。

そして1週間ほど経ったある夜、妻から「やっぱり、反対」と言われました。

言葉は穏やかでしたが、内容は明確でした。「子供がいるのに、なんでこのタイミングなの」「今の会社で、もう少し頑張れないの」「失敗したら、どうするの」

一つ一つが刺さりました。でも、聞いていて思ったんです。これは怒りじゃない、と。妻の声に怒気はなくて、どこか震えているような感じがあった。この言葉は、怖さから来ている。そう感じました。

正直、反対されました

妻に転職を切り出したあの夜のことは、別の記事に書きました。→ 転職したいと妻に話したら泣かれた夜のこと

妻が一番怖かったのは、お金じゃなかった

妻が心配そうな表情でソファに座っている

最初、私は「収入が下がることへの不安が一番大きいんだろう」と思っていました。

設備管理からITへの転職。最初の1〜2年は年収が下がる可能性もある、という話はしていました。だからそこが一番のネックなんだろう、と。

でも、そうじゃなかったんですよね。

何度か話し合いを重ねるうちに、妻がポツリと言った言葉があります。「あなたが、変わってしまいそうで怖い」

その瞬間、ハッとしました。お金の話じゃなかった。私が知らない世界に飛び出して、変わってしまうことへの怖さだった。自分だけ新しい環境に馴染んで、家族が取り残されるような感覚。夫婦なのに、気づいたら遠くなっていた、みたいな。

妻がそれを言語化できたのは、後になってからだと思います。でもあの一言を聞いて、私はようやく「何を怖がっているのか」がわかった気がしました。

説得しようとして、逆効果になった話

頭を抱える男性

正直に言うと、最初の数週間は完全に間違ったアプローチをしていました。「大丈夫、絶対うまくいくから」「IT業界は今伸びてるし、年収も上がると思う」「俺を信じてほしい」

こういう話を、何度もしていた。

でも言えば言うほど、妻の表情が固くなっていくのがわかりました。話しながら、どこか壁が上がっていくような感じ。

そしてある夜、妻が言いました。「なんで私が納得しなきゃいけないの。あなたがやりたいだけでしょ」

…刺さりました。正しいな、と思ったから。私は「説得」しようとしていた。相手を論破して、黙らせて、首を縦に振らせようとしていた。妻はそれを感じ取っていて、だから余計に頑なになっていたんだと思います。

反対が賛成に変わった、たった一つのこと

夫婦でパソコンを一緒に見ているシーン

方向を変えたのは、「説得をやめること」でした。代わりにやったのは、一緒に考えること。これだけです。

転職先の候補を、一緒に調べるようにしました。家計のシミュレーションも、Excelで二人で作りました。転職後に収入が月5万円下がったら、どの支出を見直すか。子供の習い事はどうするか。貯金はどう動くか。

妻は数字を見ながら、少しずつ話に入ってくるようになりました。

ある夜、転職候補の会社のページを一緒に見ていたとき、妻が言いました。「この会社、残業少なそうだね」

その一言が、すごく嬉しかった。敵じゃなくて、同じ方向を向いてくれた瞬間だと感じました。

内定が出た日、妻に報告すると「よかったね」と言ってくれました。「頑張ったね」じゃなくて、「よかったね」だったんです。あの言葉の選び方が、なんか、ずっと残っています。

笑顔の家族

妻が「数字」で納得した話

一緒に考えるようにした、と書いた。その中で一番効いたのが、Excelでの家計シミュレーションだった。

転職後に月5万円収入が下がったとして、何をどう削るか。固定費、食費、子供の習い事、保険。一つずつ洗い出して、「削れるもの」と「削れないもの」を仕分けた。妻はその作業に黙って付き合ってくれて、途中から自分でも入力するようになっていた。

「やってみたら、なんとかなりそうだね」妻がそう言ったのは、その夜だった。

感情で話しているうちは、妻の不安は消えなかった。でも数字に落とし込んだら、「怖い」が「対処できる」に変わった。当たり前といえば当たり前なんだけど、それに気づくのに2ヶ月かかった。

今思うと、最初から「一緒にシミュレーションしよう」と言えばよかった。「大丈夫だから」という根拠のない言葉より、数字の方がずっと誠実だった。

転職して1年、妻は今どう思っているか

転職してから、もう1年以上が経ちます。

今の職場は週2〜3回は在宅勤務ができます。子供の保育園のお迎えを私が担当できる日も増えました。上の子の参観日にも、初めて行けました。以前は現場仕事で、そういうのはほぼ妻任せだったので。

妻は最近、こう言ってくれました。「転職してよかったと思う」

この言葉の重さを、私はたぶん一生忘れないと思います。最初は反対していた妻が、自分の口でそう言ってくれた。しかも、私に言わされたわけじゃなく、生活の中でそう感じてくれた、ということだから。

転職って、自分だけのことだと思っていました。でも実際には、家族全員の話だったんですよね。妻の不安も、子供の生活リズムも、全部ひっくるめて変わる話だった。

だから「妻を説得する」じゃなくて、「家族で一緒に決める」に変えたことが、たぶん唯一正しかったことだったんだと思っています。

妻に転職を切り出す前に、やっておくべきだったこと

今になって思うことがある。もっと早く動いていれば、妻の不安期間を短くできたんじゃないか、ということ。

私がやっておけばよかったと思うのは3つだ。

一つ目は、転職を切り出す前に家計の全体像を整理しておくこと。話を持ち出したとき、私は「なんとかなる」と言うしかなかった。数字がなかったから。妻は不安になって当然だった。

二つ目は、転職先の候補をある程度絞ってから話すこと。「転職したい」という状態と「この会社に転職したい」という状態では、妻の受け止め方が全然違う。具体性が不安を減らす。

三つ目は、転職エージェントに先に相談しておくこと。自分の市場価値を客観的に把握してから話すと、「本当に採用されるの?」という不安に答えやすくなる。私はレバテックキャリアに登録して、まず自分がどのくらいの求人に応募できるかを確認してから、妻に話を持ち出した。それでも反対されたが、「採用してもらえる見込みがある」という根拠があったのは大きかった。

転職は「自分が決める」ものだけど、家族への伝え方は「一緒に決める」ものだった。そこに気づくまでに、少し時間がかかりすぎた。

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うんば
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👨‍🔧 38歳・2児の父が「営業→技術職」に転職成功! はじめまして、うんばです。理系出身ながら営業職に就職し、家族と過ごす時間を求めて35歳で未経験から技術職へ転職しました。このブログでは、家庭を持ちながらキャリアチェンジした実体験や、副業・家計管理について発信しています。

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