【解説】技術開発職の1日スケジュールと求められる仕事観

目次
はじめに|「技術開発職ってどんな1日を過ごしてるの?」
技術職に興味はあるけど、実際の働き方ってどうなんだろう?
特に家庭があると「残業は?突発対応は?時間は読める?」など、気になる点が多いですよね。
この記事では、筆者(家庭持ちの理系パパ)が実際に技術開発職として働いている1日のスケジュールと、働き方のリアルを紹介します。
技術職未経験の方、転職を検討している方に向けて、仕事観や向いている人の特徴も解説します。
✅ 技術開発職の1日スケジュール
以下は、筆者が実際にゴムタイルの研究・試作・色合わせを行う開発職として勤務する1日の流れです。

🔹 6:30 起床 → 子どもの朝支度 → 朝食準備
家庭持ちのため、朝は子どもの支度や送りの段取りも重要な仕事のひとつ。
🔹 7:35 出社
会社は家から15分ほど。渋滞も少なく、ストレスのない通勤環境を重視して転職した。
🔹 8:00 業務開始(メールチェック・当日の作業確認)
出社後はまず、製造ラインの稼働状況や依頼試作の確認からスタート。
🔹 9:00〜12:00 試作準備・色合わせ作業

実際にロールや混練機を使ってゴム素材を加工。
試作配合・顔料調整などは1/40スケールで試すのが基本。
🔹 12:00〜13:00 昼休憩
自席でお弁当 or 社内食堂。現場と開発部は連携が取りやすく、雑談も有益な情報交換に。
🔹 13:00〜16:30 測定・評価・配合記録の整理
加硫速度やムーニー粘度、引張試験などをJIS規格に則って実施。
評価データは、今後の量産展開や製品改良にも活用される。
🔹 16:30〜17:30 翌日準備・後片付け・報告書作成
現場でのロスや計量ミスを減らすため、顔料使用量や作業記録を細かくExcelに残す。
🔹 17:30 退社 → 保育園迎え → 夕食&子どものケア
退社後は子どもを迎えに行き、夕食・歯磨き・寝かしつけまでしっかり関わる。
📊1日スケジュール まとめ
時間帯 | 内容 | 補足 |
---|---|---|
6:30 | 起床・子どもの朝支度 | 朝ごはんを一緒に食べ、保育園準備をサポート |
7:35 | 出社 | 通勤は15分以内。転職時に“通勤の短さ”は絶対条件だった |
8:00 | 業務開始 | 朝ミーティングなし。各自段取りを確認して始動 |
9:00〜12:00 | 試作・色合わせ | 1/40スケールでの顔料テスト・混練作業など |
12:00〜13:00 | 昼食 | 社内でお弁当。集中力回復の時間 |
13:00〜16:30 | 加硫テスト・測定評価 | ムーニー粘度・引張試験など物性データを取得 |
16:30〜17:30 | 日報作成・翌日準備 | Excelに顔料使用量や試験条件を詳細記録 |
17:30 | 退社 | 保育園迎え→夕食・風呂・寝かしつけ担当へバトンタッチ |
✅ 技術開発職の“働きやすい点”と“難しい点”
🔷 働きやすい点
- 残業が比較的少ない(17:30帰宅が基本)
- 突発の電話や対応が少なく、計画的に進めやすい
- デスクワークと現場作業のバランスがちょうどよい
- 転勤なし・地域密着型で生活の見通しが立てやすい
家庭持ちにはこの「予測できる働き方」が何より安心感に繋がります。
🔶 未経験から開発職に入って最初に困ったこと
転職して最初に戸惑ったのは、「専門用語」と「製造現場のスピード感」でした。
- 加硫?ムーニー?タイコン?何それ…?
- 現場の人たちの用語についていけず、何度も聞き返す日々
- 色合わせひとつでも、再現性と作業効率が求められる
特に開発職は、「少しずつ学んでいけばOK」と思っていると痛い目を見ます。
“わかりません”を早めに言えること、手を動かして覚える姿勢がとても大事だと痛感しました。
→ 家庭とのバランスを取りつつも、「現場感覚と論理性の両立」が求められます。
技術開発職では「地道な検証を、正確に、素早く」行う姿勢が求められます。
必要な思考 | 説明 |
---|---|
数字で語る | 感覚だけではなく、粘度・色差・硬度など“数値”で表すことが重要 |
PDCA意識 | 作って終わりでなく、改善→記録→再現性の意識が大切 |
失敗耐性 | 「10回試して1つ良いものができる」世界。失敗に一喜一憂しない粘り強さ |
開発職は、華やかな新製品だけでなく、日々の小さな改善や試作を積み重ねていく地道な仕事。
でもその積み重ねこそが、現場や営業から「助かった」「ありがとう」と言われる瞬間につながります。
“やりがい”はどこにあるのか?
- 自分が調整した色が、実際に現場で量産された瞬間
- 営業や顧客から「この色すごく良いですね」と言われた時
- 不具合の原因を突き止めて、現場に展開できた時
これらの瞬間に感じるのは、「自分の技術が役に立っている」という実感です。
特に家庭を持ってからは、「生活のために働いている」というだけではなく、
“家族に誇れる仕事”をしている感覚がやりがいにつながっています。
✅ 研究職・製造職との違いは?
職種 | 特徴 | 技術開発職との違い |
---|---|---|
研究職 | 新技術・理論中心。大学・研究機関と連携も多い | 現場との距離がやや遠く、製品化までが長い |
製造職 | 実際の生産ラインでの運転・品質管理 | 計画より現場対応が多く、改善が仕事の中心 |
技術開発職 | 製品の実現化・改善を担当。現場と研究の中間に位置 | 顔料選定・試作・改良など“具体化”が役割 |
→ 技術職未経験でも、**「研究より現場寄りで、製造より企画的」**な立ち位置で活躍できるのが開発職の魅力です。
✅ 技術開発職に向いている人・求められる仕事観

向いているタイプ
- 現場で手を動かすのが苦じゃない人
- ロジックと感覚の両方で考えられる人
- 細かい記録やチェックが苦にならない人
- 周囲と相談しながら改善できる人
求められる仕事観
- 「まずやってみて、振り返る」姿勢(=トライ&エラー)
- 完璧よりも「まず試す・記録する・修正する」フローを大切にする
- チームでの試作・色合わせ作業も多いため、協調性と丁寧さが非常に重要
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✅ まとめ|技術開発職は“家庭との両立”もしやすい働き方
技術開発職の1日は、確かに地道で、緻密で、手間のかかる仕事です。
でもその中には、“モノづくりの楽しさ”と“家庭との両立”の両方が存在します。
未経験でも、「学ぶ姿勢」「失敗を恐れない」「人との連携を大切にする」この3つがあれば、
きっと活躍の場は広がっていきます。
家庭持ちで転職を考えているあなたへ。
開発職は、“安定とやりがいの中間”にある、非常にリアルで誠実な選択肢です。